
ヘタレ彼氏を煽ってみたら、ヤバかった
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ヒラはベッドの上で身を寄せ、フジの温かな胸に頰を預けていた。付き合って数年、毎日のように寄り添うこの時間が大好きだ。でも、最近はそれだけじゃ物足りなくなっていた。心の中でそっと息を吸い、意を決して顔を上げた。
「フジ…私たち、もっと近づきたいよ。エッチなこと、してみない?」ヒラの声は甘く、計算されたあざとさで響く。大きなタレ目で上目遣いに見つめると、フジの頰がみるみる赤く染まった。
フジは慌てて視線を逸らし、優しい声で答えた。「ヒラ、俺はお前を大事にしたいんだ。まだ早いよ…」その言葉に、ヒラの胸が少し疼いた。大事に思ってくれているのは嬉しい。でも、複雑な気持ちが渦巻く。フジの温厚な性格が、こんな時も愛おしくて、でも少しもどかしい。
ヒラは小さくため息をつき、フジの腕に絡みついた。夜の静けさが、二人の間を優しく包み込む。
友達に相談してみる。すると友達は煽ってみたら?と言う
ヒラは翌日、親しい友達に電話をかけた。昨夜の出来事をぼそぼそと話すと、友達の声が弾んだ。「えー、フジくんらしいね! 大事にされてる証拠じゃん。でもヒラ、もっと積極的にいこうよ。煽ってみたら? 例えば『私、フジのこと本気で欲しくなっちゃったよ』とかさ。男の子って、そういうのに弱いんだから!」
ヒラはスマホを握りしめ、頰を赤らめた。友達の言葉が心に刺さる。大事にされて嬉しいのに、物足りなさが募る。フジの優しい笑顔を思い浮かべると、胸がざわついた。煽るなんて、あざとい自分らしいかも…。でも、フジの反応が楽しみで、少しワクワクした。電話を切った後、ヒラは鏡の前で小さく微笑んだ。次はどうしようか、考えが巡る。
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友達は続けて、ヒラの小悪魔で『ざぁこ♡とかヘタレ』煽ってみたらと提案される。ヒラは小悪魔の自覚がない
ヒラは電話の向こうで友達の言葉に耳を傾けていた。友達の声がくすくすと笑いを交え、続けた。「ヒラの小悪魔っぷりでさ、『ざぁこ♡』とか『ヘタレ』って煽ってみたら? フジくん、きっと赤面しながらも反応しちゃうよ! あざとく甘えて、押せば落ちるって!」
ヒラはスマホを耳に押し当て、眉を寄せた。小悪魔? 自分にそんな自覚はない。ただフジを愛おしく思って、甘えるだけだ。でも、友達の提案が頭に残る。ざぁこ…ヘタレ…。そんな言葉でフジをからかうなんて、想像しただけで胸が熱くなった。フジのタレ目が慌てふためく姿が浮かび、くすりと笑みがこぼれる。
大事にされてるのはわかる。でも、このもどかしさを解消したい。ヒラはベッドに腰を下ろし、焦げ茶のツインテールを指でいじった。試してみようか…。夜の記憶がよみがえり、心がざわつく。フジに会うのが、少し楽しみになった。
友達の提案通り、フジを小悪魔的に煽ってみる
ヒラはリビングのソファでフジの隣にぴったりと寄り添った。焦げ茶のツインテールを揺らし、大きなタレ目で上目遣いに見つめる。心の中で友達の言葉を反芻し、甘い声で囁いた。「ねえ、フジ。昨日、私のこと大事だって言ってくれたよね? でもさ、そんなヘタレなフジ、ざぁこ♡みたいで可愛いよ。もっと私を欲しがってくれないの?」
フジの肩幅の広い体がびくりと震え、タレ目が慌てて泳いだ。頰が赤く染まり、柔らかい声で返す。「ヒ、ヒラ…そんなこと言うなよ。俺、ヘタレなんかじゃないぞ。ただ、お前を大事に…」言葉を詰まらせ、ヒラの視線を避けるように首を傾けた。
ヒラの胸がくすぐったく疼いた。小悪魔なんて自覚はないのに、フジの反応が楽しくてたまらない。優しい彼の温厚さが、こんな時も愛おしい。でも、このもどかしさを煽る言葉で溶かしたい。フジの大きな手がそっとヒラの肩に触れ、温もりが伝わる。「本気で言ってるのか? 俺、困るよ…」フジの声が少し震え、ヒラはさらに微笑んだ。
