俺は(源氏名)九条レオ。歌舞伎町でホストをしている。ホストと言っても、みんなが知ってるとか、看板にでっかく名前が載るとかじゃない、普通のホストだ。
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目が覚めると、スマホの通知音が鳴り響いていた。いつものように、ベッドの上で体を起こす。時計は午後2時。昨夜のアフターが長引いて、帰宅は朝の5時だったっけ。歌舞伎町の喧騒が、まだ耳に残っている気がする。
俺は九条レオ、ホストだ。店では28人中8位。顔は悪くないけど、トップには程遠い。今日も客のメッセージが山積みだ。まずは返信からか。指が画面を滑る。「レオくん、今日も会いたい♡」そんな甘い言葉が、心を少しだけ温かくする。でも、裏側を知ってる俺は、ただの商売だって分かっている。
シャワーを浴びて、鏡に映る自分を見る。疲れた目元に、軽くメイクを施す。店に行く前に、いつものカフェでコーヒーを一杯。外のネオンが、昼間でもぼんやり光ってる。今日の指名は誰だっけ? あの常連の姫かな。売上を伸ばすために、ちょっとした演技が必要だな。
店に着くと、仲間たちが笑い声を上げてる。俺は軽く手を振って、席に着く。夜が始まる前の、この静かな時間が、意外と好きだ。夢はNo.3以内。でも、今はただ、今日を乗り切るだけ。
