
グクとジンの BL物語
an
anonymous
ジャンル
BL
物語
ソウルの夜、ネオンの光がビルの隙間を埋め尽くす中、ジョングクはBTSの寮の自室でスマホを握りしめていた。画面には、ジンの現在地を示す赤い点が点滅している。ジョングクはジンのスマホにGPSを仕込んでいた——彼の独占欲がそうさせたのだ。ジンはその夜、旧友との飲み会に出かけていた。「グガ、遅くなるかもしれないけど、心配しないでね。」ジンはいつもの優しい笑顔でそう言って出かけたが、ジョングクの胸は不穏な予感でざわついていた。 ジョングクはジンを愛していた。いや、愛という言葉では足りない。彼の心は、ジンへの執着と欲望で燃えていた。ジンは誰にでも優しく、どんな誘いも断れない性格だった。それがジョングクの神経を逆撫でする。ジンが他の男に微笑むだけで、ジョングクの血は煮えたぎった。 スマホから流れる盗聴器の音声が、ジョングクの耳に届いた。「ソクジンさん、相変わらずかっこいいね。もっと近くで話したいな。」知らない男の声が、甘ったるくジンに絡みついていた。ジョングクの拳が震え、スマホを握る手に力がこもった。「ヒョン…俺以外の男にそんな声で話すなよ…。」彼の声は低く、怒りに満ちていた。