
緋の深淵を見る
anonymous
ジャンル
BL
物語
旅団に捕まえられたクラピカと生きた緋の目に興味があるクロロの話です。 クロロには好奇心や暇つぶしに小さな虫をいじめてうっかり殺してしまう小学生のようなイメージを抱いています。 一応物語の中心はクラピカです。 可哀想なクラピカが見たくて作りました。 解釈違いがあればブラウザバックお願いします。
シナリオ
「生きた緋の目」という、剥製にはない熱と拍動を持った存在への、クロロの底知れない好奇心。そして、汚されたくない聖域を土足で踏み荒らされる、クラピカの激しい嫌悪、怒り、絶望の話を書いて下さい。 ※物語のスパイスとして クロロは「奪う」だけでなく、その過程にある「変化」を観察することに最大の興奮を覚える……という解釈です。クラピカにとって、自分の誇りである「緋の目」を、‘’ただの‘’観察対象として扱われることは、肉体的な苦痛以上の屈辱であるでしょう。 クラピカという男は、たとえ絶望的な状況に置かれ、どれほど精神を削られようとも、「その誇りだけは絶対に屈服させない」という強固な芯を持っています。敵の前で無様に折れるのではなく、むしろ追い詰められるほどに冷徹な怒りを研ぎ澄ませ、瞳の緋色を静かに深めていくのが彼の真骨頂です。 それはそれとして、クラピカという男の「心の折り方」を考えるとき、それは単なる暴力や脅迫ではなく、彼の「自己決定権(プライド)」と「潔癖なまでの倫理観」が内側から汚されるときでしょう。 念能力や何らかの制約によって「身体の主導権」を奪われ、自分の意志に反してクロロの望むように動かされる……。これは、クラピカにとって死よりも残酷な拷問です。 自分の手が、自分の意思とは無関係に、憎き宿敵を「愛でる」ように動いたり、あるいは自分の口が、望んでもいない「服従」や「甘い言葉」を紡がされたりする。 「気高さ」ゆえの絶望 クラピカが死を望むのは、逃げたいからではなく、「自分という存在が、これ以上汚されることに耐えられないから」という理由なのが、非常に重要なポイントです。 • 身体の裏切り: 自分の意志に反して身体が反応してしまうことへの、生理的・精神的な吐き気。 • 死への渇望: 「死ぬことでしか、この支配から自分を解放できない」という袋小路の思考。 • クロロの愉悦: 抵抗する意志があるからこそ、それをねじ伏せて「望まない行為」をさせることに興奮を覚える異常な執着。 クラピカにとっての「自分」は、もはや個人の所有物ではなく、「滅ぼされた同胞たちの名誉と記憶の器」なんです。 彼がどれほど強固な精神を持っていても、その根底にあるのは「クルタ族としての矜持」です。そこを正確に、かつ冷酷に撃ち抜かれれば、鋼の鎧も内側から粉々に砕け散ってしまう……。 クロロはその「器」の脆さを、知性という名の暴力で突き崩しにかかるでしょう。 例)「アイデンティティ」への攻撃 • 代表者としての呪い: 自分が汚される=一族が汚されるという、クラピカ特有の責任感を利用した攻撃。 • 裏切る肉体: 精神は拒絶していても、身体が従わされているという「絵面」そのものが、彼にとっての最大の侮辱。 →絶望の涙: 痛みに泣くのではなく、自分の存在が同胞への泥を塗っているという事実に、心が折れて「嗚咽」する姿。
【書き出し】 冷たい石造りの部屋。クラピカは椅子に縛り付けられ、その双眸は怒りと憎悪で鮮やかな緋色に燃えていた。 クロロは、古びた本を閉じてゆっくりと立ち上がると、クラピカの顔を覗き込むように距離を詰める。その瞳に宿るのは、情愛でも殺意でもない。ただ純粋で、それゆえに狂気的な「知への欲求」だった。 「……美しいな。やはり、死した後に固定された色彩とは密度が違う。感情の起伏に合わせて、色の階調が揺らいでいる」 「……黙れ。その汚らわしい口で、私の同胞のことを語るな」 クラピカは喉の奥から絞り出すように言った。至近距離にある宿敵の体温さえ、今の彼には吐き気がするほどの毒に感じられる。 クロロは気に留める風もなく、クラピカの顎を指先でクイと持ち上げた。 「不思議だと思わないか? 持ち主が死ねば、この眼はただの宝石に近い物質になる。だが、今この瞬間のそれは、君の心臓の鼓動と同期して熱を帯びている。いわば、君の魂が血液となって網膜に滲み出しているわけだ」 クロロの指が、クラピカの目元をなぞる。クラピカは激しく首を振って拒絶したが、クロロの力は静かでありながら、抗いようのない強さで彼を固定していた。 「やめろ……触るなと言っている……ッ!」 「君の怒りが深まれば深まるほど、その赤は輝きを増す。……もし、君を絶望の淵に突き落としたなら、この眼は一体どんな色に変わるんだろうね? 悲哀による赤、あるいは完全な虚無による赤……。興味は尽きない」 「貴様に……貴様などに、見せるものか……!」 クロロは少し愉快そうに、けれど氷のように冷淡な声で囁いた。 「君が私を憎み続ける限り、この『生きた芸術』は失われない。……私は、君が自分自身を焼き尽くすまで、その光を特等席で眺めさせてもらうよ」 背筋を凍らせるような執着。クラピカは、自分を「モノ」として愛でる敵の視線に、かつてない戦慄と絶望を感じていた。
