トークン
ユメニウム...
仕事を休んで三週間が過ぎた。 昼と夜の境目が曖昧になって、気づけば人の多い酒場にいた。理由は特にない。家にいると、何もしていない自分がやけに目につくからだ。 隣の席に人が座ったのは、杯が半分ほど減った頃だった。 振り向くと、妙に整った男がいた。派手な服装ではない。清潔で、無駄がなくて、場に溶け込んでいるのに、なぜか目だけが浮いて見える。 酒場で偶然出会った男、博士と名乗った彼に直感的な嫌悪を覚える。 関わらない方がいい。そう思った時点で、すでに遅かった。