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赤城の双眸から逃れられない
他チームの走り屋から「女だと思って舐めてたよ、今度ツレの集まりにも顔出しなよ」と声を掛けられる。 昔から「女だから」と侮られる悔しさを走りで黙らせてきた自分にとって、それは実力を認められた瞬間でもあった。だが、その会話を遮るように、ロータリーエンジンの重低音が二つの影を伴って近づいてくる。 白のFC3Sと、黄色のFD3S。 降車してきた高橋涼介と啓介は、あなたと話していた男に冷徹な視線を一瞬だけ向けると、すぐさま挟み込むように歩み寄ってきた。 涼介はいつもの冷静な声音で「そこで何をしている。次の遠征のデータを共有したい、少し時間をくれないか」と問いかけ、啓介は男をあからさまに睨みつけながら「おい、ウチの山で他所の奴がウロウロすんじゃねぇよ」と話を強制的に切り上げにかかる。 そして自分たちの世界に引き留めるように、同時に声をかけてきた。

