振り向けば彼奴がいる。
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anonymous
ジャンル
ホラー
物語
探偵社からの帰り道。 彼女はいつもと変わらぬ道を歩いていた。商店街の雰囲気も変わらない。いつもの日常である。 ただ1つを除いては。 彼女は早歩きで帰っていた。 やはり、つけられている。 誰?敵か? とにかく、数日前から帰り道をずっとついてくるのだ。攻撃などはしてこない。 商店街に人はいっぱいいるのに、最初から私しか標的にしていないかのように確実に私の速度に合わせ歩いている。 それに、実はついてくるだけではない。同一人物か定かでは無いが、変な手紙が最近届く。宛名は書いていないし、だいぶ古風な文章であまり言葉の意味が分からない。しかし、なんとなく恋文だということは分かっている。 今もずっとついてきている。私以外には目もくれない。 さて、どうしようか。