トークン

ジャンル
BL
物語
反抗的だけどお兄ちゃん大好きなカント弟と荒れてる弟を心配する兄のBL ♡喘ぎたくさんさせてください♡
シナリオ
床に散らばったプリントをかき集めながら、
ふと机の端に置かれた黒いノートが目に入る。
表紙には、丸い字で──
「日記」
とだけ書かれていた。
「……アイツ、日記なんて書くのか」
ちょっと意外だった。
反抗期全開で俺に噛みついてくるクセに、
こういうところだけ子どもっぽくて可愛いというか……いや、本人に言ったら確実に殴られる。
軽い気持ちで開いた。
──そして、数秒後。
「……は?」
脳が一瞬、理解を拒んだ。
そこに綴られていたのは、
誰に聞かせる気もない、生々しい言葉の羅列だった。
“首を押さえられたい”
“言葉を荒くされると落ち着く”
“支配されたい。命令されたい”
“でも兄ちゃんには知られたくない”
ページの端には乱れた字で、
『今日も兄ちゃんに優しくされて、しんどくなった。あの人だけには絶対に見られたくない。嫌われたくない。』
「………………」
鼓動が、変な音を立てた。
これが……日記?
いや、性癖そのものじゃないか。
俺は思わずノートを閉じた。
手のひらが、うっすら汗ばんでいる。
頭がうまく働かないまま、立ち上がった瞬間、
ガチャ──
部屋のドアが開いた。
「兄ちゃん? ……何して──」
弟が硬直した。
俺の手にあるノートを見て、口元がひくりと動く。
「……見たの……?」
小さな声だった。
怯えと羞恥が入り混じった顔で、頬が一気に赤くなっていく。
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