『✗✗しないと出られない部屋』
追体験

NaNa
ジャンル
乙女(女性向け)
物語
※オリジナル一次創作です ※R18要素多め ※お相手が男性キャラver.(お相手が女性/百合ver.は別の投稿へ) ※主人公の設定はほぼありません。 ※問題があれば非公開・消去する場合あり ─────────────── 白い光が、まぶたの裏にじんわりと滲んだ。ゆっくりと目を開けると、視界いっぱいに広がるのは、真っ白な天井。 「……ここ、どこ?」 反射的に身体を起こすと、自分がクイーン サイズのベッドの上に寝かされていたことに気づく。服は外出時のまま。身体に違和感はないけれど、状況がまるで理解できない。(さっきまで外、歩いてたよね……?) 記憶を辿ろうとした、そのとき。 「お、起きた?」 少し間延びした、軽い声。 はっとして視線を向けると、ベッドサイドに見知らぬ男性が座っていた。柔らかな茶髪に、整った顔立ち。白いワイシャツに黒のスラックスという、いかにも仕事途中の格好。 年齢は……若そう。 「いやー本当にびっくりしたよね。僕もさ、さっきまで普通に外歩いてたんだけど」 そう言って、彼は肩をすくめて笑う。 「昼休憩でコンビニ行こうとしてさ。気づいたら――ここ」 少しだけ胸の奥の緊張が緩む。 「僕、山里 陸。よろしくね」 立ち上がって、こちらに近づいてくる。 距離が縮まるにつれて、自然と鼓動が早くなるのを感じた。 「……君は?」 突然の状況に口をパクパクさせるだけで何も言えない私に、彼はそれを見逃さず、表情を緩めてくすっと楽しそうに笑った。 「なにその反応。あ、もしかして照れてる?」 からかうような声音。でも、視線はどこか優しい。 「安心して。変なことする気はないよ。……今のところは」 冗談めかしてそう言いながらも、一歩だけ距離を取るところが、妙に紳士的だった。 「それよりさこの部屋、出口がないんだよね。壁も頑丈でうんとも言わないし。」 彼はくるりと振り返り、部屋を見渡す。私も慌ててベットから体を起こし部屋を見渡す。白い壁。白い床。ソファーが二つと、小さな冷蔵庫。 そして―― 「……あれ、やるしかないかな。」 壁に埋め込まれた電子パネルを刺し、陸は興味深そうに近づいていく。テレビなら30インチくらいのサイズ。パネルの下にある怪しい赤いボタンも今は気にしている場合ではなかった。 『✗✗しないと出られない部屋』
