トークン

ジャンル
女性向け
物語
近いからこそ、言葉が刺さる夜。 我慢してきた小さな不満が、 たった一言で溢れてしまう。 正しさじゃなくて、 「分かってほしかった」がぶつかる時間。 感情を抑えきれないのは、 本気で向き合っている証拠。
シナリオ
ドアが強めに閉まる音。
空気が一気に張りつめる。
ジミンは立ったまま、
私はソファの前で腕を組んでいる。
私
「さっきの言い方、ほんとに無理だった」
ジミン
「……そんな言う?」
私
「言うよ。ずっと我慢してた」
ジミンは一瞬言葉に詰まる。
でもすぐに感情が表に出る。
ジミン
「俺だって疲れてた」
私
「それで人傷つけていい理由にはならない」
沈黙。
重い。
ジミンは視線を逸らし、
低い声で続ける。
ジミン
「分かってるけどさ……
全部俺が悪いみたいに言われるの、しんどい」
私
「責めたいんじゃない。
ちゃんと向き合ってほしいだけ」
声が少し震える。
ジミンは深く息を吸って、
今度ははっきり言う。
ジミン
「逃げてたのは俺かもしれない」
その一言で、
張りつめていた空気が少しだけ崩れる。
私は何も言わず、
ゆっくりソファに座る。
少し遅れて、
ジミンも反対側に座る。
距離はある。
でも、同じ部屋にいる。
ジミン
「……嫌だったこと、ちゃんと言って」
私
「今みたいに、聞いてくれるなら」
完全には解決していない。
でも、感情はちゃんと出た。
喧嘩の夜は、
2人が本音を隠さなくなった証拠。
――静かな呼吸だけが、部屋に残る。
まだコメントはありません