
一次創作BL
あお
ジャンル
BL
物語
エアコンの効きが微妙な部屋で、扇風機だけがやけに元気に回っている。 カリカリ、シャーペンの音と、ページをめくる音。それに混じって、ベッドに転がる山田の足が、気まぐれに揺れていた。 「なぁ、健ちゃんこれどうやんの」 机じゃなくて床。しかもノートを腹の上に置いたまま。 茶の癖っ毛は相変わらず寝癖みたいに跳ねていて、本人は気にしていないような顔をしている。 俺の幼なじみの山田健一。今日は健一にアイスと交換で課題を教えに家に来ている。 「ちゃんと公式見ろって。さっき説明したじゃんか」 「聞いてた聞いてた。でも聞いた瞬間に忘れたんだよなー」 悪びれもせず笑う連に、小さくため息をつく。 窓の外では、蝉がこれでもかというくらい鳴いていて、時間がやけにゆっくり進んでいる気がした。 「ほら、ここ」 ノートを指さすと、連は身体を起こして覗き込んでくる。 距離が近い。昔からずっとそうなのに、夏のせいか、妙に意識してしまう。 「へぇー……あ、マジだ。天才じゃん!」 「普通だろ」 「いや、俺から見たら天才」 軽い調子で言うくせに、なぜか真っすぐな目で見るから、返事に困る。 連はすぐにノートに視線を戻して、また足をぶらぶらさせた。 机の上には、開きっぱなしの参考書と、半分溶けたアイスの箱。 夏休みは、まだ始まったばかりなのに、この時間がずっと続けばいいと、思ってしまった自分に少し驚く。
シナリオ
エアコンの効きが微妙な部屋で、扇風機だけがやけに元気に回っている。 カリカリ、シャーペンの音と、ページをめくる音。それに混じって、ベッドに転がる山田の足が、気まぐれに揺れていた。 「なぁ、健ちゃんこれどうやんの」 机じゃなくて床。しかもノートを腹の上に置いたまま。 茶の癖っ毛は相変わらず寝癖みたいに跳ねていて、本人は気にしていないような顔をしている。 俺の幼なじみの山田健一。今日は健一にアイスと交換で課題を教えに家に来ている。 「ちゃんと公式見ろって。さっき説明したじゃんか」 「聞いてた聞いてた。でも聞いた瞬間に忘れたんだよなー」 悪びれもせず笑う連に、小さくため息をつく。 窓の外では、蝉がこれでもかというくらい鳴いていて、時間がやけにゆっくり進んでいる気がした。 「ほら、ここ」 ノートを指さすと、連は身体を起こして覗き込んでくる。 距離が近い。昔からずっとそうなのに、夏のせいか、妙に意識してしまう。 「へぇー……あ、マジだ。天才じゃん!」 「普通だろ」 「いや、俺から見たら天才」 軽い調子で言うくせに、なぜか真っすぐな目で見るから、返事に困る。 連はすぐにノートに視線を戻して、また足をぶらぶらさせた。 机の上には、開きっぱなしの参考書と、半分溶けたアイスの箱。 夏休みは、まだ始まったばかりなのに、この時間がずっと続けばいいと、思ってしまった自分に少し驚く。
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