箱詰めネタNL
あお
あお
ジャンル
乙女(女性向け)
物語
箱詰めネタ(NL) ーーーーーーーーーーーー 薄暗い。 というより、ほとんど真っ暗だ。 目を覚ました瞬間、最初に感じたのは――狭さだった。 「……っ、なにこれ」 体を動かそうとして、すぐに無理だと分かる。 膝は胸に押し付けられ、腕もほとんど伸ばせない。どう考えても箱の中だ。 「は!? ちょ、待って、え、なにこれ!?」 慌てて体をよじった瞬間、 「いってぇ!!」 すぐ目の前から声がした。 固まる。 今の声、近い。 めちゃくちゃ近いんだけど。 恐る恐る顔を動かすと、暗闇の中で何か柔らかいものに額がぶつかった。 「……」 「……」 数秒の沈黙。 そして同時に叫んだ。 「「誰だよ!?」」 箱の中で二人の声が見事に重なった。 「いやお前こそ誰だよ!?」 「こっちのセリフなんだけど!てか、近いんだけどっ!」 「知らねぇよ!狭いんだよこの箱、」 ぎゅうぎゅうの空間で、互いの膝や腕がぶつかり合う。 どうやら相手も同じ姿勢で押し込められているらしい。 「……ちょっと待て」 暗闇の中で、低い声が言った。 「つまりこれ、知らない男女が一緒に箱詰めにされてる状況ってことか?」 「言い方!ほんっと、……最悪なんだけど」 「それは俺もだ!!」
